ナヒドさんは夫の留学のため2014年3月に来日し、現在icaで日本語を学んでいます。バングラデシュでは獣医師として働いていました。
ナヒド ラフマンさん/バングラデシュ
どんな職場ですか?
私(Nahid Rahnan博士)は2009.11.22から2011.12.31まで、首都ダッカの近くのMymensinghにあったアメリカFAD(食品医薬品局)鳥類インフルエンザ技術ユニットで、HPAI(高病原鳥類インフルエンザ)アクティブ監視プログラムの特別獣医外科医として働いていました。その後、このアメリカとの共同プロジェクトはバングラデシュ政府に移管され、名前がAIPRP(鳥類インフルエンザ準備と対策プロジェクト)に変更されました。私は、この新プロジェクトでも引き続き2012.1から2013.2まで働いていました。
どんな動物を診ますか?
私は、鶏のスペシャリストです。
どんなことをしますか?
ここでの私の業務内容は、
・プロジェクトの担当地域での監視活動(モニタリング、病気の大発生後の監視、養鶏場そして鶏市場のリスク根拠監視)の実施。
・上級省への監視レポートの作成と提出。
・現場作業員により行われる臨床監視活動の監督。
・病気の研究、必要な場合は投薬、養鶏場での生物的安全対策の維持の援助
などでした。
仕事で最も大変なことは?
バングラデシュにおいて、特に女性にとって獣医は非常に挑戦的な仕事です。ほとんどの養鶏場は都市の外、しかもはるか遠くにあります。監視プロジェクトでの仕事を実施するには、これらの養鶏場の現場に出向き訪れる必要があります。私は、獣医としてこれらの養鶏場に行かなければならず、そこで動物に処置をしなければなりませんでした。
一人で養鶏場まで出かけますか?
たいてい私の下についている助手と一緒に行きます。助手は全部で男女合わせて9人いましたが、このメンバーで広範囲な3つの地区を常時カバーしなければならないのは大変なことでした。女性が外に出るのはとても危険です。特に夜は一人では歩けません。また、バングラでは日本と違って市場では生きている鶏を殺して売ります。病気に感染する危険性もあり、この仕事は女性にとってリスクが大きい仕事です。
やりがいを味わうときは?
バングラデシュでは交通渋滞が多く、そのため私の仕事は非常に困難ですが、同時に挑戦的なものでした。それ故、私は仕事から多くのことを学びました。これにより私は自信を高めるとともに、性別に関係なく誠実に働くようになりました。
(訳:鳥山明夫)