ica volunteer Japanese teacher training program
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い延期となっていた、第13回日本語指導ボランティア養成講座が開講しました。土曜日を希望する学習者の増加に合わせて、今回の講座は土曜日に開催しています。講座初日には、外国人の気持ちを体験してもらおうと「言葉がわからない」ゲームを行いました。受講生14名の来春のデビューが待ち望まれます。



新型コロナウイルスの感染拡大に伴い延期となっていた、第13回日本語指導ボランティア養成講座が開講しました。土曜日を希望する学習者の増加に合わせて、今回の講座は土曜日に開催しています。講座初日には、外国人の気持ちを体験してもらおうと「言葉がわからない」ゲームを行いました。受講生14名の来春のデビューが待ち望まれます。
受講生の皆様の熱意、模擬授業でのさまざまな創意工夫に、大いに刺激を受けました。言葉について考える材料は、日常の至るところにあります。これからの皆様の御活躍をお祈り致します。私自身も更に日本語や日本語支援、また多文化社会のあり方について、考え学んでいきたいと思います。(本講座講師 澤田直子)
最初は先生と生徒ですが、だんだん年のちがうお友達の様になれ楽しんでいます。出会いを大切に楽しんで下さい。(日本語指導者 畑崎ヒサ子)
何気なく使っている日本語の奥深さを知ることができました。普段考えないことを考えることは、使わない筋肉を使うこと、と先生が言われていましたが、とてもそれが新鮮で楽しい学びでした。これで終わりではなく始まりなのでしっかり勉強を継続し楽しみながら活動していきたいと思います。(受講生K.N.)
養成講座が始まって2ヵ月。1月からの模擬授業を控えた受講生のみなさんの疑問・質問に、icaで現在指導にあたっている”先輩”が答えました。
Q:ひとりの学習者に、日本語をどのくらいの期間教えますか?
A:学習者が日本語を勉強する目的によって、様々です。仕事が決まり、短期で終了する人もいますし、14年余り続いたクラスもあります。3カ月~1年ぐらいの人が多いですが、学習者の事情は変わりやすいので、勉強がスタートする時点では、予測が難しいです。(事務局)
Q;文化の違いを感じたのは?
A:ジェスチャーを交えて話すとき、NGなジェスチャーがあること。(M)
A:シャワーだけ使用する国は、風邪で熱があってもシャワーを浴びる。宗教によって、厳しい食べ物の制限がある (仏教は精進料理。豚肉がダメなど)。 一夫多妻の国がありますが、「私は3人目の妻の子供です」と聞いたとき。(Y)
A:言いにくいことも、はっきり言わないと通じないなと思います。忖度するのは、日本人だけなんだなーと。(T)
A:英国の人、中国の人、バングラデシュの人と3人担当しましたが、幸いなことにありませんでした。鈍感なのかもしれません。(K)
Q:指導していて、「これは困った」ということは?また、その場をどのように切り抜けましたか?
A:普段なにげなく日本語を使っているので、生徒さんの文章を直してあげるのが、難しいです。言いたいことは、分かるのですが、何かおかしい日本語になっていてどこを直してあげたらいいのか分からなくなります。全部直す方が簡単です。「おかげさまで、ちっと頭が痛いので休みます」などです。質問などで、説明しきれないときは、次までに調べてきますと言います。(T)
A:難しい言葉を説明するときに、日本人に説明するのと同じような説明の仕方をすると、説明に説明をしないといけなくなるときがある。(M)
A: 教え始めの頃は、特に多く、ジェスチャー、絵、本、板書で説明し、それでも理解してもらえないときは、次回までに調べて、答えますねと言って切り抜けます。(Y)
A:日本語の文法について、「どうして?」と時々聞かれますが、学習者に納得出来る答えが上手く説明できないことも多いです。「覚えてください。慣れることです」と言ったこともあります。(M)
第12回日本語指導者養成講座が11月7日(水)に開講しました。来春デビューを目指す14名の受講生には、指導者不足解消の救世主として、期待がかかっています。
●日本語指導の方法に関心があったから●仕事を定年退職し、なにか人の役に立つことがしたいと考えて●国際交流のきっかけになると思った●講座卒業生の先輩に勧められて●母国語を教えるのは簡単にできるのではないかと思ったから(甘い考えだったかも…)。日本語を通じて、日本を好きになってもらえたら●自分の視野を広げたい●興味を持ったことに挑戦したい●いろいろな国の人と接してみたい
2020年度はCOVID-19の感染症対策に翻弄された一年でした。緊急事態宣言の発令に伴い日本語教室は自粛しました。再開後はマスク・手洗い・検温をはじめ、授業の前に体調管理表の記入、感染拡大地域の往来やその地域の人と会った方には事務所の出入りを制限したり等、考えられる対策を最大限取ってきました。また、学習者には、第一にコロナ禍でも勉強に来られる方を応援するという点、第二に体調が悪い時はお休みしていただくため、そして第三に、いつ緊急事態宣言が発令されるかわからないという点、以上の3つを主な理由として授業料は状況が落ち着くまでいただかないことにしました。
昨年度は日本語教室も自粛期間等であまり出来ず、日本語教室発表会や交流会も中止になるなど、例年のように活動することができませんでした。学習者、指導者との垣根を超えて交流できるイベントを今年度は企画できればと思っています。
新型コロナの影響で、日本に戻ってくることができない学習者がいる一方、以前から泉南地域に住んでいた外国人の方が自粛期間にホームページなどでicaを知り、日本語教室の申し込みをされるケースが増えました。
また、7ヵ月遅れでスタートした日本語指導ボランティア養成講座は、中断期間があったものの無事終了し、新たに14名の指導者を迎えることができました。
コロナ禍の中、まだまだ試行錯誤ではありますが、出来ない!ではなく、どうやったら出来るかを考えながら、チャレンジしていきたいと思います。こんな企画はどう?など、なにかありましたらぜひ教えてください。日本語定例会の世話役の方を中心に出来ることを発信していきたいと思っています。
【2020年度日本語教室データ】(2020.4~2021.2)
<行なわれた授業数>
月平均 45.4クラス(昨年75.5)
日平均 2.3クラス(昨年3.7)
<年間学習者(実人数)>…28人(昨年53)
<年間指導者(実人数)>…26人(昨年41)
<学習者の出身国数> …10カ国(昨年14)
●アジア/スリランカ、中国、
フィリピン、ベトナム、モンゴル、タイ
●ヨーロッパ(NIS諸国含む)/ドイツ
●中近東/シリア、イラン
●アフリカ/ウガンダ