Chitchat
7月18日(土) 南部市民交流センター
ポーランドで日本語教師を経験した北林佳江さん(ica日本語指導者)をゲストに迎え、ポーランドでの体験や文化について伺いました。
海外で日本語教師をする
海外日本語教師派遣機関を通して、ポーランド派遣教師として、昨年の9月からポーランドのウッジ市のウッジ第二高校に赴任しました。6月までの予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で3月中旬から休校になり、オンライン授業になりました。4月初めにポーランド政府のチャータ―便で帰国し、帰国してからも6月まではオンライン授業で生徒たちに日本語を教えていました。
ウッジ市は、かつて繊維産業で栄えたポーランド第3の都市で、繊維が廃れた現在は工場跡や倉庫をショッピングモールやホテルに改装して、観光都市に変わろうとしているところです。 ポーランドに着いて、まず国立ウッジ大学で10日間のサバイバルポーランド語の研修を受けました。若い人の中には英語を話す人もいますが、街中では英語はあまり通じません。英語の表示もあまりないので、スーパーでの買い物にも困りました。外国人が少なく、アジア人はほとんど見ませんでした。
ウッジ第二高校は、最も歴史が古い学校の一つで、長く日本語教育が行われています。校内に日本の着物や伝統的なものなどが展示されているコーナーもあります。授業は1コマが45分と短いので、効率よく授業を進める必要がありました。職員室は休憩室のようなもので、事務用品や機器はなく、教師は授業準備を自宅でやってきます。
自分の持ち時間の前に出勤し、授業が終われば帰ります。時間的には拘束時間は短いですが、持ち帰りの仕事もある割には給料などの待遇はあまりよくないようです。
市民向けに日本文化紹介の日があり、着物を着て、生け花とお茶のお点前を披露しました。ポーランドは親日国で、JICAの日本語指導の拠点が国立ウッジ大学にあったこともあり、日本に興味を持っている人は多いです。
学校では、BBQパーティーやイスラエル人との交流会といった行事や、先生の日、バレンタインデー、ポンチキ(ドーナツのようなもの)の日などのイベントを生徒と一緒に楽しみました。
特にクリスマスは日本のお正月のように大事な日で、オプワティックという薄いウエハースをお互いに割って口にし、相手の健康や幸せを祈ることや、伝統的なクリスマス料理として鯉を食べることなど、初めて経験することが色々ありました。ポーランドの文化を知るのに本当に良い機会でした。
ウッジの旧市街地に当たるピエトロコフスカ通り
イスラエルの高校との交流会で、書道を紹介する 第二高校の生徒と北林さん(右端)