話の種

世界の珈琲いろいろ~コロンビア編~

普段、コロンビア人は「コーヒーを飲みませんか?」という代わりに、「ティントを飲みませんか?」という言い方をよくします。 “tinto”はスペイン語で「赤」をあらわす言葉ですが、コーヒーと同じ意味で使われます。
  コーヒーの飲み方のひとつにパネラ(ブロック状の黒砂糖~サトウキビの砂糖~)を入れるものがあります。”tinto campesino” (英語でcoffee of the farmer 、農民のコーヒー)という名前のコーヒーです。パネラは農民にはなじみがあり、精製された白砂糖よりも簡単に手に入る甘味料です。とても甘くてコクがあり、農作業をする前に飲むとエネルギーを補給できます。私も、旅行で田舎や山に行ったとき、朝一番に飲むコーヒーです。
 カフェ デ コロンビア(コロンビアコーヒー)のロゴマークには伝統的なコーヒー生産者の姿が描かれています。
ラバ…コーヒー農園は山の上にあるのでコーヒーを町まで運ぶのがたいへん。その点、ラバはとても強く、長時間働けるので最適です。背に重いコーヒー豆の袋を乗せて運びます。
男性…実在の人物ではなく、コロンビアの伝統的なコーヒー農民を表しています。帽子は日よけ。日差しが強く暑いので、快適にしてくれます。昼は半そでのシャツを着てスカーフ(ポンチョ)を肩にかけておき、夜は気温が下がるので長そでにしてスカーフを広げて使います。カリエールという小さなバッグの中には、町にコーヒーを売りに行った時に使う財布などが入っています。口ひげはフレンドリーで親しみやすいイメージです。(ハビエルさん/関西国際センター研修生、協力:Tさん、Nさん)

カフェ デ コロンビア(コロンビアコーヒー)のロゴマーク。男性はフアン・バルデス、ラバはコンチータという名前だそうです
*このマークはコロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)-FoNCの商標登録です。

女性が働く


joseigahataraku_n女性が働くということについて、自分の思い、国の女性の働く環境やその働き方について語っていただきました。職場環境は個人によって違うため視点は様々ですが、女性の仕事と出産育児との両立は女性たちの共通課題となっているようです。?
(icaNEWS 2016年5月号)

 

 

<ica日本語教室のみなさんに聞きました>


●アメリカ

アメリカでは育児を親に頼ることはあまりないです。親が遠くに住んでいるケースが多いですから。たいていは保育所やベビーシッターに預けます。
私の職場(大学のデザイン部)には大きな子供のいる女性も働いていました。オープンで安心してみんなで一緒に仕事ができる環境にあり、自分のペースで仕事をすることができました。もし上司が年下の女性でも、その人が有能で仕事もマネージメントもできるような尊敬できる人なら、全く問題ありません。(Mさん/男性)

●タイ

4世代同居の大家族が普通で、祖父母の面倒をみるのは嫁の仕事です。昔はほとんどの女性は家事に従事していましたが、最近は、出産後3?4カ月の産休をとった後、夫の両親に子どもの面倒をみてもらい働きに行く人が増えてきています。(Bさん/女性)

●イタリア

イタリアでも出産育児と仕事の両立は難しいですが、日本よりはまだ簡単だと思います。6カ月から18歳まで月7000円の手当がもらえます。(Eさん/男性)

●中国

田舎の人は仕事がないので出稼ぎに行きます。子どもは両親にみてもらうため、子どもに会えるのは年に何回かです。(Mさん/女性)

●バングラデシュ

大家族であるため、女性の半分は家の仕事を手伝ったり好きなことをしたり。サラリーは男女別というより、ポジションによって違います。子どもが生まれた後、仕事を続けるかどうかは会社によって違います。産休を認めないところは辞めていきます。保育所は地方にはなく、日本ほど数はありません。(Jさん/女性)

●韓国

近年はほとんどが共働きです。子どもが1?3歳の間は祖父母か保育所に預けるか、または一旦仕事を辞めて3歳から幼稚園に行かせたころに仕事を再開します。現在女性リーダーも増えています。大統領も女性、私の会社の社長も女性でした。韓国は今、不景気で働きづらいです。日本の方がいいです。(Pさん/男性)

●シリア

先生、医者、エンジニアなどの仕事をはじめ、女性も男性と同じ仕事につけます。給料も同じです。ただしタクシードライバーには就けません。(Nさん/女性)

●サウジアラビア

女性は働くことが認められていません。家の中の仕事も同様です。フィリピンやインドネシアなど外国籍のメイドを雇います。(Nさん/女性)

●メキシコ

仕事の内容は男女で分かれます。男性ならタクシードライバーや力仕事など。日本に来て、機内預け荷物運びをしている女性が多いことにびっくりしました。整備士もメキシコでは男性の仕事です。一生仕事を続ける女性は少数です。女性政治家もいますが大統領はまだ誕生していません。コロナビールの社長は女性です。(Sさん/男性)

●台湾

企業は、若い人と「二度就業(出産子育て後再就職する人のこと)」の人を雇いたがります。(Sさん/男性)

●スリランカ

政府の獣医学の研究機関で働いています。ずっと働き続けたいと思っています。自立のためです。退屈になるのもいやです。女性にとっての環境のよしあしは仕事によって違います。高い教育を受けた女性はほとんどの人がずっと働き続けます。現在は非常に働きやすい環境です。1年間の育児休暇があり、6カ月は有給です。1日に2時間授乳のために帰宅できます。子どもは祖父母やメイドに預けます。
女性リーダーも多く、女性首相もいました。スリランカは女性人口の割合が男性より多く、これは、2009年まで約30年近く続いた内戦の影響で多くの男性が亡くなったからです。(Tさん,Nさん,Nさん/女性)

●中国

物流会社に勤めていました。男女の業務内容は同じですが、女性は子どもが小さい間は昇進しません。中国では赤ちゃんは大切な存在。3歳になるまでは仕事よりも子どもの成長を見守ろうとします。
中国では子どもが1歳になるまで4時に退社できます。また授乳期は、毎日1時間までなら好きな時間帯に授乳のために家に帰ることも認められています。子どもが2?3歳で幼稚園に行き始め生活が落ち着くと、女性もキャリア上の評価が行われるようになります。夜の8時まで働くのは日常的なことで、忙しいときはもっと遅くなります。私は重要な業務内容の仕事をしたいので、男性と同じように働きたいと思っています。(Oさん/女性)

●中国

女性、特に30歳以上の未婚女性は就職が難しく、面接で将来子どもをもうける気持ちがあるかどうか尋ねられます。子どもを持つ予定はないと言わないと採用されません。仕事は保育所に預けたり祖父母の支えがあってこそ続けられます。しかし最近は、仕事と家庭の両立が難しく、また祖父母が体力的に大変なことから専業主婦になる人もいます。(Oさん/男性)

邪気払い

Ward off evil & Invite good fortune


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鬼は外!福は内!」節分には豆まきをして邪気を払います。さて、世界の邪気払い、魔よけ、お守りは?日本語教室と関西国際センターで尋ねてみました。

 

 

 

●韓国
・冬至の日にだんごを入れた小豆がゆを椀に入れ、外に置いておく。
(パクさん)

●ポーランド
・四つ葉のクローバーを持っていると、幸運が訪れるといわれている。
(クリスさん)

●ベトナム
・家の周りに塩や酒をまく。   (アインさん)

●キルギス
・玄関先に水をまき、清める。
・松に似た木をいぶし、家の中を持って回り、煙で浄化。(マヤさん)
・小さな子どもが風邪をひいたり、理由なく泣いていたり、かわいいと褒めてもらって調子が悪くなったりしたときに治す方法がある。小さなパンを3つに分け、一切れずつパンで体中をなでる。3切れすべてなで終わったら、外の犬にやる。それを犬が全部食べてしまったら、治る。
(エルビラさん)

●タイ
・玄関に仏像を置いたり、布に描かれた仏画を飾ったりして、家を守る。
(ペンさん)
・プラクルアンというブッダや僧の姿をかたどったお守りを身につける。僧侶が一つ一つ祈祷して制作するもので、厄除けや現世利益に効果があると信じられている。
(チャラチップさん)

●ブルガリア
BulgariaMartenitsa400・春が始まる3月1日に“マルテニチキ”を作る。
マルテニチキはコットンやウールで作った、赤と白の飾り。健康を願って子どもの右手首や、花の咲いている木や、家畜につける。その年の、一番初めのコウノトリかツバメを目にするまでつけておく。
はずしたマルテニチキは、石の下に入れ、9日後その石をのかせる。アリがたくさんいるとその年はたくさんの羊の子が、アリより大きな虫がいるとその年はたくさんの牛や水牛の子どもが、ミミズがたくさんいるとたくさんの馬の子どもが生まれる、といわれている。子どもたちが9日後石をのかせると、お菓子やおもちゃが入っていることがある。
(スネジャナさん)

●トルコ
nazar-boncugu・目をかたどったお守り、ナザール・ボンジュウ。他人から見られる悪いパワーをはねかえし、身を守ってくれる。身につけたり、大切なものにつけたりする。赤ちゃんが「かわいい」と人に見られることもよいことではないので、赤ちゃんの服によくつける。
(ケリムさん)

 

 

●ブラジル
teitetsu_n・蹄鉄を玄関のドアにつける。

 

 

・うさぎの足をかたどったお守りを身につける。
・子どもは人からほめられると調子が悪くなる。そうならないように、母親は子どもが生まれる前に赤い腹帯を巻く。子どもが生まれると、子どもの手首や足首に赤い紐をつける。
・アフーダの葉を耳の上につけると不思議な力を発すると信じられている。田舎では今でも毎日つけているお年寄りの人がいる。
(マリオさん)