日本語教室発表会2011~心を打つスピーチ

まずスピーチという観点からすると、日本語の能力以上に大切なのは、話す内容なのではないでしょうか。これだけは他の人に伝えたい、聞いてもらいたいということが、あるかどうかということです。例え、一言でも、多少文法的に間違っていても、発音が少しおかしくても、本当に伝えたいと言う気持ちがこもっていれば、聞いている者には伝わるものです。それに間接的な経験を語るのではなく、直接的な体験を語る方が、人の心を打つのではないでしょうか。

もちろん日本語の学習という観点からすれば、そこそこの長さの文章、適切な表現や構成、文法的な正確さ、正しい発音や抑揚、間のとり方などは、学習者がそれぞれのレベルに応じて目標にし、そのために努力すべきことです。またそれは評価されるべきことであるのは言うまでもありません。(林 道治)