イギリスと日本

 日本語を流暢に話すリチャードさんは、来日7年目のイギリス人。日本の秋や冬が大好きで、紅葉を観に行ったり、家で友だちと鍋パーティをしたりするという日本通。国際交流にはお互いの共通点を見つけることが大切だといいます。

リチャード
大好きな万博公園にて。「公園内にある民族学博物館はとてもおもしろくておすすめです!」とリチャードさん。

リチャード・ケルナー

 皆さんこんにちは。私はイギリス出身の、リチャードです。2007年の秋から(財)大阪府国際交流財団で国際交流員として働いています。私の主な仕事は翻訳・通訳、国際理解教育の事業、留学生支援事業のお手伝い、メールマガジン作成、国際交流イベント企画など多岐にわたります!毎日違うことをするので、とても楽しくやりがいのある仕事です。

実は、私の日本との繋がりは結構長いのです!イギリスのエジンバラ大学で日本語を専攻し、2000年に交換留学で一年間京都に住んでいました。また、2002年から2005年までJETプログラムに参加して、岡山県で国際交流員として仕事をしました。

全て合わすと日本での生活は今年で7年目、たまに日本とイギリスの違いについて書く機会もあります。日本に長く住んでいるので、大体日本の習慣には慣れていますが、やはりまだまだ困る事もたまにあります。特に、先輩・後輩に対する敬語やお辞儀など、厳しい社会人としてのルールです。私が頑張って理解しようとしても、たぶん日本で生まれ育った人しか分からないことも多いと思います。でもイギリスに帰った時、無意識にお辞儀することもあります!友達にいつも笑われますが!

今回は相違点だけではなく、共通点についても書きたいと思います。正直、相違点を指摘する事は面白いのですが、実は国際交流には共通点の方が重要ではないかと最近思います。例えば、日本とイギリスの決定的な共通点は、両国が島国であることです。島国であるということは、実は国民の考え方などに多大な影響を与えます。どちらの国も、礼儀正しさを大事にするという共通点があります。海に囲まれた狭い国だからこそ、相手を思いやり互いに協力し合いながら生活するのが必要だからだと思います。日本人もイギリス人も、きちんと列に並ぶ風習があるということもこれに関係しているでしょう!

また、日本もイギリスも仕事とプライベートな関係はきっちり区別している感じがします。それから、騒がしく大胆な生活よりも慎ましやかで落ち着いた生活を送った方が社会的に評価されます。文化的共通点では、種類は違いますがお茶の文化ですね!疲れている時に、お茶を飲むとホッとしますね。

最後になりますが、皆さんがこれからの活動にさまざまな国の方と出会う機会があると思いますが、相違点を理解しながら、ぜひ共通点も探してみてください。(原文のまま)