世界中から外国人が訪れる関西国際センターでは、どんな研修生が日本語を勉強しているのでしょう?突撃インタビューしました。
アルヴィーダス・クンピス(アル)さん / ヴィータウタス・マグナス大学
「リトニアにも桜の公園はありますが、
日本でお花見をするのが楽しみです」
と話すアルさん
─アルさんについて教えてください。
大学院で、政治学を勉強しています。専門は東アジアです。同時に、カウナスにある「杉原千畝*記念館」のスタッフとして、4年間勤務しています。カウナスは戦前のリトアニアの首都で、当時の日本領事館が、現在「杉原千畝記念館」になっています。昨年の夏から冬にかけて、リニューアル工事が行われていました。私は昨年9月から日本に来ているので、まだ完成を見ていません。
カウナスの杉原千畝記念館
─「杉原千畝記念館」にはどんな人が訪れますか?
昨年は、18,000人の入館者があり、90%が日本人、残りの10%がユダヤ人、アメリカ人、西ヨーロッパ人です。
─杉原千畝について知っていましたか?
高校の歴史(近代史)の授業で知りました。リトアニアと日本の関係を知り、おもしろいと思いました。ソ連時代(編集部注:リトアニアは、第二次世界大戦後ソ連の構成共和国の一つとなったが、1990年に独立を回復した)には、政策の違いから歴史教育も違ったので、それまではあまり知られていませんでした。記念館がオープンしたのも2000年です。若い人やユダヤ人に関係のある人は、杉原千畝のことを知っています。
─日本に来てどうですか?
みんな親切で、いろいろ手助けしてくれるので、生活に問題はありません。現在の平和的な社会や日本人の強い人道の精神は杉原千畝と共通するものを感じます。6カ月の研修は短くてまだまだやりたいことや行きたいところがたくさんあります。
─ありがとうございました。日本とリトアニアの新たな架け橋となってくださいね。
はい。そうなりたいです。
*杉原千畝(1900-1986) 第二次世界大戦中、日本領事館領事代理として赴任していたリトアニアのカウナスで、ナチス・ドイツによって迫害されていた多くのユダヤ人にビザを発給し、彼らの亡命を手助けした。